通訳者インタビュー 代表・皆木寛樹

通訳者インタビュー 代表・皆木寛樹

プロフィール

通訳者インタビュー 代表・皆木寛樹
■Minaki Corporation/通訳アメリカ 代表・皆木 寛樹
東京で生まれ、2歳の時に父親の転勤で渡米。
帰国後小学校2年から日本の公立校、中学は再び父親の転勤で香港の英国系学校に通い、日本語と英語の教育を交互に受けたお陰でバイリンガルとなる。
その後、日本で高校・大学を卒業後、日本の大手メーカーにてプリンターの海外向け販売の仕事に従事し、東京とアムステルダムに通算8年間勤務。
MBA取得のため勤め先を退社し渡米。
その後アメリカにて経営コンサルティング会社、航空宇宙産業用アルミ材のマーケティング担当VP、半導体スタートアップのCOOなどを経て、2010に翻訳・通訳業で独立。
HonyakuAmerica.com, TsuyakuAmerica.comの両サービスを立ち上げ、自ら通訳者として活動する一方、全米で通訳者手配サービスを展開し日本からの出張者に「アメリカで言葉の安心」をお届けしている。
在米歴は幼少期も含めれば通算30年以上。既に米国市民権を持つアメリカ人だが、プライベイトでは剣道に励む一面も。

言葉のニュアンスを大切に

Q:通訳の仕事を始めたきっかけは?

帰国子女として育ったため学生の頃からほぼバイリンガルでした。
大学在学中にテニスのジャパンオープンやコンサートで海外アーティストの通訳のアルバイトなどをしていました。
勤め始めてからは勤務先で海外事業に関連した仕事をすることが多く、仕事でも自ら英語と日本語の両方を使うことが多かったですし、取引先との会議ではいつも社内通訳として重宝されていました。
ですので、2010年に通訳業で独立するまでは(学生アルバイト以外は)プロとしてお金をいただいて通訳をしたことはなかったのですが、それまでの社内通訳歴は30年近くあったことになりますね。

そのようなキャリアなので、プロの通訳としての「テクニック」は教わったことがなく、そのためか逐次通訳時のメモ取りが大の苦手です!(苦笑)
一方、国際取引の商談や交渉は、交渉当事者として日本企業側、アメリカ企業側の両方の立場で合わせて30年の経験があります。
場数を踏んでいる分、様々な状況に遭遇していますし、交渉の進め方、相手への説明や説得の仕方など幅広い知識と経験があります。
外国人相手に交渉で押し切られないよう私を盾に使ってください!

通訳者インタビュー 代表・皆木寛樹

Q:通訳をする時に心がけていることがありますか?

一番心がけていることは、話している人が相手に何を伝えようとしているかを正しく理解し、言語的に正確に訳すと言うよりは、話し手の意思を聞き手に正しく理解してもらうことです。
これにはいくつかの要素があります。

  1. 国の制度や文化の違いが理解の妨げとなっている場合は、補足説明を訳に加えるか、話し手に補足説明をお願いします。
  2. 発言内容(特に質問内容)がまとまらない場合は、話し手に意味や意図を確認し、その上で直訳ではなく意訳を心がけます。
  3. 意図的に微妙なニュアンスを含んだ表現が使われたときはその意図が伝わるような言い回しを心がけます。

上記の1と2の場合は、主に情報が正確に伝わるかどうかが問題となりますので、時間を掛けて補足情報を加えれば誤解は回避できます。
しかし、3のニュアンスが大事な場面では、例えば商談であれば、条件交渉に関わる場面で「了解しました」と「ダメとは言いません」と「仕方ないですね」では、どれも「Yes」かも知れませんが、随分ニュアンスが違います。
表現次第で相手への伝わり方に大きな差があり、場合によってはその先の商売に影響を与える可能性もあります。

また、訴訟に絡んでデポジションでの宣誓供述の通訳の場合は、通訳した内容がそのまま法廷で使われる証言記録となるので、ニュアンス次第では裁判の結果にも影響を与える可能性もあります。
大きな特許訴訟ともなれば、勝訴と敗訴とでは億の単位の差が出る可能性もあるので責任重大です。

このように、文化的な背景やこれまでの取引の背景などに気を配りながら、話し手の意思と意図をできるだけ正確に理解することにつとめ、その意図を如何に誤解なく相手に伝えるかに注意を払っています。

お客様に「私が言いたかったことを上手く相手に伝えてくれた!」とお褒めの言葉をいただくのが通訳としては何よりも嬉しいことです。

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